おそらく日本においてCOTDと双璧をなすシューゲイザーバンドといえばLuminous Orangeだろうか。
1992年に竹内理恵(Vo/G)を中心に結成されたバンドだったが、目まぐるしいメンバーチェンジを経て、現在は彼女だけがオリジナルメンバーとして活動している。
果実を搾り出すようにキリキリと悲鳴を上げるギターノイズに、風通しのいいフワフワとした女性ヴォーカルが絡むスタイルがこのバンドの特徴で、これが女性アーティストらしい可愛らしさを生み出している。ギターの甲高いメロディーは非常にカラフルで、まるで部屋の壁にペンキを撒き散らすかの如くである。しかし、変拍子なサウンド展開と不思議なコード進行、さらにはアヒト・イナザワ(NUMBER GIRL、ZAZEN BOYSの元Dr.)が参加している手数の多いドラミングは、まるでSonic Youthのようであり、オルタナ系列からの影響の強さも見て取れる。
そのため、他のバンドに比べるとシューゲイザーとしての雰囲気は薄く、むしろ不思議な匂いを放つ実験的なロックバンドという印象が強い。しかし彼女がPale Saintsからインスパイアされたと語るように、浮遊感のあるシューゲイザーの特徴はバンドにしっかりと刻まれている。独特の甘酸っぱい雰囲気を醸し出すサウンドは、まるで思春期の恋愛模様そのもので、自転車に女の子と二人乗りして青空を仰ぐサウンド(?)とでも言いましょうか。そんな可愛らしい雰囲気もこのジャンルではまた印象的である。Luminous Orangeを聴いてそんな思春期を思い出すことができた勝ち組みのあなた、おめでとうございます。
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4th 「Drop Your Vivid Colours」 2002年発表
Luminous Orange - Every Single Child 「Sakura Swirl」収録
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