シューゲイザーは現在、今まで何回も書いてきた通り、再評価されている。ただ、漠然とジャンルを語ろうとすると、どうしても海外のバンドを紹介しがちになってしまう。もちろん、海外で生まれたジャンルなので当然ではあるのだが、ここ日本にもこれから活躍するであろう新芽は確実に存在する。その中の一つが、今回のHartfield。
おそらくこのバンドは、日本のバンドの中でもシューゲイザーの魅力を最もわかりやすく体現しているのではないだろうか。ジャンルの最大の魅力である洪水のような轟音ノイズに関しては特にすごい。まるで氾濫した川の激流が襲ってきているようで、その分厚いサウンドは周りの景色すべてを飲み込もうとしている。他のバンドに比べて、ノイズの音も水の流れのように心地よいため、それがさらにイメージを膨らませる。
分厚いサウンドの中を、男女混同ヴォーカルと純白のキラキラしたメロディがふわふわと漂うため、ドリームポップの要素も強く出来上がっている。ただし、これはあくまで1stアルバム「True Color, True Lie」を聴いた印象。この作品はシューゲイザーと言わずになんと言う、と言えるほどジャンルを意識したアルバムで、ジャンルの魅力が存分に詰め込まれている。ラストトラック「Stand By Me」に関しては、個人的にシューゲイザーの名曲BEST5(?)に入れても良い、と思うほど素晴らしかった。
Hartfieldは、まだ二作しか出していませんが(1st、mini)、アジア版やUS版がリリースされるなど海外でも認知度を高めており、果たして今後のブームの波を後押しする存在になるか…。非常に注目のバンドです。
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1st 「True Color, True Lie」 2003年発表
Hartfield - Reason
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